日本では、政府レベル(ユネスコ国内委員会)、民間レベルでも大きな出発があった。
(1)日本ユネスコ国内委員会の対応
日本ユネスコ国内委員会は、 2003年6月に、ユネスコ本部へむけて、ESD推進の国際実施計画に盛り込むべき事項について、同委員会の教育小委員会にワーキ ングを設置して検討を行った。このワーキングの座長は、中山修一が務めた。同ワーキングの成案は、同教育小委員会で審議され、7月29日の国内委員会総会 で承認を受けた。それを、ユネスコ本部へ提出した。日本語版と英語版を、章末に付した。国際実施計画に組み込むべき事項として、次の7項目を上げてい る。
1)ESDをミレニアム開発目標と連携するものとして位置づけること
2)開発途上国における地域の実情に応じたESD推進のための多様な教育プログラムを開発すること
3)先進国がESDを自らの課題として取り組むこと
4)地域社会における絆を重視すること
5)ESDを基礎にした教育の質の向上を図ること
6)ESDにおける教師の重要な役割に鑑み資質向上のための方策を講じること
7)関係機関・関係者間のパートナーシップなくしてESDの実現はありえないこと
なお、ESDの推進には、ミレニアム開発目標(2015年目標)を踏まえることが合意されているが、それは、2000年の国連ミレニアム・サミットの「ミレニアム宣言」に盛り込まれた国際開発目標であり、次ぎの8つの「ミレニアム開発目標」を掲げている。
1)貧困と飢餓の撲滅
2)普遍的初等教育の達成
3)ジェンダーの平等
4)幼児死亡率の削減
5)妊産婦の健康の改善
6)エイズ、マラリアの蔓延の阻止
7)環境の持続可能性の確保
8)開発のためのグローバル・パートナーシップの推進
(2)民間団体の取り組み
ESDは、学校教育優先というより、社会教育からの取り組 みに大きな期待がかかっている。特に注目されるのは、ESD-J : ESD Japanの設立と普及活動の開始である。現在、ESD Japanは、全国各地にその支部活動の拠点を発足させる方向でおおきな動きを見せている。
ESD Japanの設立趣旨は次のとおり。
「国連・持続可能な開発のための教育の10年」(以下「教育の10年」)は、持続可能な社会を実現するために必要な教育への取り組みを各国が積極的に行い、ま たそのための国際協力を推進するよう国連を通して各国政府に働きかけようというもので、2005年からスタートします。これはヨハネスブルグサミットに向 けた日本のNGOの提案を受け、日本政府が同サミットの実施文書に盛り込むよう提案し承認されたものです。
(2003年6月21日)「持続可能な開発のための教育の10年」推進会議 (ESD-J)